WindowsのIIS にはアクセスログの記録を行う機能があります。IIS(Internet Information Services)のログは、インストールされたサーバーに記録されています。当記事ではIISのアクセスログをsyslogとして発信し、受信・収集する方法をご紹介します。
目次
更新履歴
2021/02/17 新規公開しました。
2022/03/17 「IISアクセスログの送信方法」におけるokurun.jarのコマンド内容を変更しました。
概要
IISアクセスログの受信に使用するのは、弊社のLogStare Collector(以下、LSCと記載)です。
※LogStare Collectorについて詳しくは以下をご覧ください
LogStare Collectorのご案内
ログフォワーダー「okurun.jar」を利用してIISアクセスログをsyslogとして発信し、LSCにて受信します。「okurun.jar」の入手先及び概要については、以下の記事をご参照ください。
ログフォワーダー「okurun.jar」について
前提条件
- 「okurun.jar」はjavaにて動作します。OpenJDK等事前にWindowsへインストールし環境変数の設定等を実施してください。
- Windows環境におけるjavaの環境変数設定については説明しません。
- 当記事の記載内容は下記環境にて実施したものです。
- 当記事の手順はすべて管理者権限にて実施しています。
Windows
OS | WindowsServer 2019 |
JAVA | OpenJDK14 |
LSCサーバ
LSCバージョン | 2.0.1 |
OS | CentOS7 |
メモリ | 4GB |
CPU | 2コア |
JAVA | OpenJDK14 |
設定(Windows側)
まずはWindowsにてIISアクセスログの設定を行います。設定方法は以下の通りです。
IISアクセスログの設定
- IISマネージャを開き、「ログ記録」を選択し画面右上の「機能を開く」を押下します。
- ログの出力先を確認し、「ログファイルロールオーバ」にて「新しいログファイルを作成しない」を選択します。
- 設定画面左側の「適用」を押下し設定内容が正常に保存されたことを確認します。
- ログファイル名およびログファイルの出力を確認します。
「okurun.jar」の準備
- Windowsの任意のディレクトリに「okurun.jar」を配置します。当記事では、C:temp配下に配置します。
IISアクセスログの送信方法
- コマンドプロンプトを開き、「okurun.jar」を配置したディレクトリに移動します。
C:UsersAdministrator>cd /temp C:temp>
- 「okurun.jar」を実行します。当記事では、C:inetpublogsLogFilesW3SVC1配下のu_extend1.logが「okurun.jar」の対象となるログファイルです。当記事では、LSC(172.23.61.59)にtcp/514でファシリティ「USER」プライオリティ「INFO」にて転送する場合のコマンドを記載します。※LSCへ転送する場合は、ヘッダオプションはYにしてください。
C:temp>javaw -jar okurun.jar C:inetpublogsLogFilesW3SVC1u_extend1.log UTF-8 tcp 172.23.61.59 514 INFO USER Y Y
- 上記コマンド実行後、バックグラウンド上で「okurun.jar」が起動します。
「okurun.jar」の停止方法
- フォワーダーはtaskkillコマンドにて停止します。まず、タスクマネージャにて「okurun.jar」のプロセスIDを確認します。※列「コマンドライン」を表示させると探しやすいです。
- 停止したい「okurun.jar」のプロセスIDを確認し、コマンドプロンプトよりtaskkillコマンドにて停止します。
# taskkill /pid 5652
- タスクマネージャにて停止した「okurun.jar」のプロセスIDが存在しないことを確認します。
設定(LSC側)
Windows側でIISアクセスログの設定が完了したら、次はLSC側の設定を行います。
基本設定
- 「okurun.jar」にて転送されたメッセージを「SYSLOG収集」にてLSCで受信します。「SYSLOG収集」につきましては、以下の記事をご参照ください。
SYSLOG収集 - 「SYSLOG収集」にて利用されるポート番号はデフォルトでtcp/udp共に514となっています。「okurun.jar」にてポート番号を514以外に設定した場合、環境設定より「SYSLOG収集」にて利用されるポート番号を変更することで514以外のポートで「SYSLOG収集」が可能となります。環境設定につきましては、以下の記事をご参照ください。
LogStare Collector における環境設定について
以上でWindowsのIISアクセスログをLSCにて収集する方法についての説明は終了となります。
※公開日:2021/01/29
更新日:2022/01/28
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