Windows/Linux

Windows ServerのDHCPログをLSCにて収集する方法

この記事は投稿日から4年以上経過しています。

当記事では、Windows ServerのDHCPログをLogStare Collector(以下、LSCと記載)にて収集する方法についての説明を記載します。

若手エンジニア志望者を募集!支度金あり

概要

ログフォワーダー「okurun.jar」を利用してWindows ServerのDHCPログをsyslogとして発信し、LSCにて受信します。「okurun.jar」の入手先及び概要については、以下の記事をご参照ください。
ログフォワーダー「okurun.jar」について

前提条件

  • 「okurun.jar」はjavaにて動作します。OpenJDK等事前にWindowsへインストールし環境変数の設定等を実施してください。
  • Windows環境におけるjavaの環境変数設定については説明しません。
  • 当記事の記載内容は下記環境にて実施したものです。
  • 当記事の手順はすべて管理者権限にて実施しています。

Windows

OS WindowsServer 2019
JAVA OpenJDK15

LSCサーバ

LSCバージョン 2.1.0
OS CentOS7
メモリ 4GB
CPU 2コア
JAVA OpenJDK15

設定(Windows側)

Windows ServerのDHCPログ設定の確認

  • Powershellにて「Get-DhcpServerAuditLog」を実行し、ログ出力が有効化を確認します。「Enable」が「True」であればDHCPログ出力が有効となっています。
  • ログが有効化されていない場合、「Enable」が「False」と表示されます。
  • 「Enable」が「False」となっている場合、「Set-DhcpServerAuditLog -Enable $True」を実行後、サービス「DHCP Server」を再起動します。

Windows ServerのDHCPログ出力の確認

  • DHCPログが生成されているか確認します。デフォルトでは「C:Windows\System32\dhcp」配下にDHCPログとして「DhcpSrvLog-※英語 (省略形)※.Log 」と「DhcpV6SrvLog-※英語 (省略形)※.Log 」が生成されます。

「okurun.jar」の準備

  • Windowsの任意のディレクトリに「okurun.jar」を配置します。当記事では、C:temp配下に配置します。

DHCPログの送信方法

  • コマンドプロンプトを開き、「okurun.jar」を配置したディレクトリに移動します。
C:UsersAdministrator>cd /temp
C:temp>
  • 「okurun.jar」を実行します。当記事では、C:\Windows\System32\dhcp配下のDhcpSrvLog-Mon.logが「okurun.jar」の対象となるログファイルです。当記事では、LSC(172.23.61.59)にudp/514でファシリティ「SYSLOG」プライオリティ「INFO」にて転送する場合のコマンドを記載します。※LSCへ転送する場合は、ヘッダオプションはYにしてください。また、文字コードは「SHIFT-JIS」にて「okurun.jar」を実行してください。
C:temp>start javaw -jar okurun.jar C:\Windows\System32\dhcp\DhcpSrvLog-Mon.log SHIFT-JIS udp 172.23.61.59 514 INFO SYSLOG Y Y
  • 上記コマンド実行後、バックグラウンド上で「okurun.jar」が起動します。

「okurun.jar」の停止方法

  • フォワーダーはtaskkillコマンドにて停止します。まず、タスクマネージャにて「okurun.jar」のプロセスIDを確認します。※列「コマンドライン」を表示させると探しやすいです。
  • 停止したい「okurun.jar」のプロセスIDを確認し、コマンドプロンプトよりtaskkillコマンドにて停止します。
# taskkill /pid 3824
  • タスクマネージャにて停止した「okurun.jar」のプロセスIDが存在しないことを確認します。

DHCPログメッセージサンプル

  • DHCPログメッセージについて説明します。当項目では「DhcpSrvLog-※英語 (省略形)※.Log 」を説明対象とします。
  • 「DhcpSrvLog-※英語 (省略形)※.Log」のログメッセージ形式を下記に示します。※実際のログファイル内の記述を参考にしています。
{ID},{日付},{時刻},{説明},{IP アドレス},{ホスト名},{MAC アドレス},{ユーザー名},{トランザクション ID},{QResult},{プロベーション時刻},{相関 ID},{DHCID},{ベンダー クラス (16 進)},{ベンダー クラス (ASCII)},{ユーザー クラス (16 進)},{ユーザー クラス (ASCII)},{リレー エージェント情報},{DNS 登録エラー}
  • 実際のログメッセージを下記に例示します。
10,05/11/21,11:45:10,Assign,xxx.xxx.xxx.xxx,DESKTOP-OHDI7A6,xx:xx:xx:xx:xx:xx,,4052643369,0,,,,0x4D53465420352E30,MSFT 5.0,,,,0
30,05/11/21,11:45:10,DNS の更新要求,xxx.xxx.xxx.xxx,DESKTOP-OHDI7A6,,,0,6,,,,,,,,,0
11,05/11/21,11:45:10,更新,xxx.xxx.xxx.xxx,DESKTOP-OHDI7A6,xx:xx:xx:xx:xx:xx,,1806008519,0,,,,0x4D53465420352E30,MSFT 5.0,,,,0
31,05/11/21,12:15:14,DNS の更新に失敗しました,xxx.xxx.xxx.xxx,DESKTOP-OHDI7A6,,,0,6,,,,,,,,,1460
24,05/11/21,12:44:10,データベースのクリーンアップ開始,,,,,0,6,,,,,,,,,0
25,05/11/21,12:44:10,0 個のリースは有効期限が切れ、0 個のリースは削除されました,,,,,0,6,,,,,,,,,0
18,05/11/21,13:44:11,期限切れ,xxx.xxx.xxx.xxx,,,,0,6,,,,,,,,,0
17,05/11/21,17:44:15,DNS レコードは削除されていません,xxx.xxx.xxx.xxx,,,,0,6,,,,,,,,,0

設定(LSC側)

基本設定

  • 「okurun.jar」にて転送されたメッセージを「SYSLOG収集」にてLSCで受信します。「SYSLOG収集」につきましては、以下の記事をご参照ください。※LSC側の「SYSLOG収集」にて文字コードは「SHIFT-JIS」と設定してください。
    SYSLOG収集
  • 「SYSLOG収集」にて利用されるポート番号はデフォルトでtcp/udp共に514となっています。「okurun.jar」にてポート番号を514以外に設定した場合、環境設定より「SYSLOG収集」にて利用されるポート番号を変更することで514以外のポートで「SYSLOG収集」が可能となります。環境設定につきましては、以下の記事をご参照ください。
    LogStare Collector における環境設定について

以上でWindows ServerのDHCPログをLSCにて収集する方法についての説明は終了となります。

若手エンジニア志望者を募集!支度金あり

LogStare Collector 無償版

記載されている会社名、システム名、製品名は一般に各社の登録商標または商標です。

当社製品以外のサードパーティ製品の設定内容につきましては、弊社サポート対象外となります。

LSC v2.1.1 build 210324 リリースノート前のページ

D-Link製レイヤ2スマートスイッチにおけるSYSLOG/SNMP設定次のページ

ピックアップ記事

  1. ログフォワーダー「okurun.jar」について
  2. Zabbixヒストリデータのレポート生成について
  3. 自社製品をAMIにしてAWSマーケットプレイスへ出品
  4. IoT機器「Raspberry pi」とLogStare Collectorで温…

関連記事

  1. Windows/Linux

    WindowsServerにaws cliバージョン2をインストールする方法について

    当記事では、WindowsServerにaws cliバージョン2をイ…

  2. PaloAlto

    【2022/04/07更新】Spring Frameworkの脆弱性(CVE-2022-22965)…

    ※本記事の内容は、2022年4月5日現在の公開情報をもとに記載しており…

  3. ログ分析・監視テクニック

    Microsoft Defender ファイアウォールのログ活用事例

    当記事では、Microsoft Defender ファイアウォール(W…

  4. NW機器

    LogStare Collectorにて、UNIVERGE IXシリーズ のSNMP監視をするための…

    当記事では、LogStare Collectorにおける UNIVER…

  5. NW機器

    FortiGateにおけるTLS通信を利用したSYSLOG送信方法

    当記事では、FortiGateにおけるTLS通信を利用してSyslog…

  6. NW機器

    【Catalystスイッチ】SSH接続設定方法

    当記事では、CatalystスイッチでSSH接続するために必要な設定を…

若手エンジニア志望者を募集!
LogStare Collector 無償版
クラウド活用の「困った」「焦った」事例
月額200円でM356の監査ログの運用レベルUP LogStare M365
AWSのログ分析・モニタリングに 次世代のマネージド・セキュリティ・プラットフォーム LogStare

  1. NW機器

    SonicWall UTMにSyslog送信設定を追加する方法について
  2. AWS/Azure

    AWSマーケットプレイス上から無償版のLogStare Collectorを試す…
  3. SNMPを触ってみた

    ログ分析・監視テクニック

    SNMPとは?新入社員が生まれてはじめて触ってみた!
  4. デフォルト画像イメージ

    FortiGate

    FortiGateのSD-WAN設定について
  5. NW機器

    Nutanix Prism ElementにおけるSNMP監視/REST API…
PAGE TOP